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歯科用3Dプリンターの造形物取り外しが自動化!自動切り離し機能を徹底解説

せっかく3Dプリンターで造形が出来たのに、取り外す時に壊してしまった事ありませんか?

ここでは、歯科用3Dプリンター ラピッドシェイプ D30+に搭載されている自動切り離し機能、特許技術 Automatic Separation Module (ASM2.0)について紹介します。

造形物はプラットフォームに強固に接着

3Dプリンターの造形方法の一つである「釣り上げ式」の場合、レジンリザーバーから造形物を目一杯の力で引き上げるため、造形物の底部を釣り上げる鉄板(プラットフォーム)に強固に接着させています。建造物と同じで基礎部分は、しっかりとした作りになっています。そうなんです、プラットフォームと造形物が、がっちり接着しているんです。

造形物を取り外す際に破損することも

造形物の形状やプラットフォームとの接地面積など様々条件がありますが、造形物を取り外すことが難しい場合や破損させてしまうことが稀にあります。がっちり接着している造形物は、一般的にスクレーパーと呼ばれるヘラで、ガシガシやってプラットフォームから取り外します。なかなか取れず段々力が入っていって、バキッっと造形物を破壊してしまうことも。。。さらに、筆者自身、取り外す際に、手元を誤ってヘラで自分の指を傷つけてしまった経験もあります。

取り外す時に壊さないコツは、時間をかける、サポートを工夫する

壊さず取るためには、どういう方法があるでしょうか?
根気よく少しずつ少しずつ壊さないように時間をかけて外したり、造形物の形を工夫したり、造形物とプラットフォームの間に網目の構造物を挟みこんで、剥がしやすくしたり、皆さん工夫されていますよね。

ラピッドシェイプの自動切り離し機能 ASM2.0

この困った点を解消するために、歯科用3Dプリンター ラピッドシェイプ D30+にはASM2.0機能が搭載されています。これは造形完了後に3Dプリンター自身がプラットフォームから引き剥がすところまで、自動で行ってくれる機能です。

造形完了後に、造形エリア後方よりカッターの刃が出てき、プラットフォームと造形物の接着位置を確認しつつ、自動的に切り離し、控えているバスケットに収納される仕組みになっています。その間に、プラットフォームにベッタリついている未重合のレジンもレジンリザーバーへ回収され、樹脂のロスも軽減する事が出来るようになっています。

ASM2.0機能の課題と展望

こんな便利機能ですが、まだまだ進化の最中で、引き剥がすことが出来る造形物と出来ない造形物もあります。プラットフォームにベッタリついている造形物は苦手のようです。このようなデータは、やはり網目の構造物を挟むことがおすすめですね。しかしながら、ASM2.0を活用することで、自動的にプラットフォームを造形準備万全の状態にすることが出来るため、プリント作業を連続的に行える可能性が出てきます。それが実現すれば、準備したデータからどんどんどんどん造形物が出来上ってくるという、非常に作業効率が良くなることが期待できます。この機能搭載に向けてRapidshape社では開発が続けられています。今後ASM3.0、ASM4.0へと進化と連続造形機能の実装が楽しみです。

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